KAAT舞台技術講座2016
「劇場に潜む危険を学ぶ」
「舞台技術者の国際協働」
- 日時 2016/7/31(日)~2016/8/9(火)
- 会場
PROGRAM A「劇場に潜む危険を学ぶ」
舞台技術は、演出家や各デザイナーのアイディアをより効果的な形で実現することをその使命としていますが、同時にその場あるいはその行為の安全を担保することも、課せられた大きな役割です。しかし、私たちは、そのふたつが容易には両立しがたい場面に、往々にして直面します。そのとき、決して引き算の解決をせず、どうすれば両立できるのかを探り続けるために、何が、どのように、どのくらい危険なのかを知ることが重要です。劇場あるいは作品の上演に潜む「危険」の要因について、具体的に学ぶ機会をつくります。
◆7月31日(日)11:00-18:00
「仮設リギング ワークショップ」
◆8月8日(月)14:00-17:00
講座「もの(構造物)が壊れるとき、何が起きているのか」
◆8月9日(火)15:00-17:30
講座「レーザー演出を安全におこなう」
PROGRAM B「舞台技術者の国際協働」
◆8月7日(日)14:00-18:00
第一部:パネルディスカッション「舞台技術者の国際協働/通じないのは言葉?それとも?」
第二部:「テクニカルライダーって何ですか?」
近年増え続ける国際共同製作や海外公演、招聘公演。大掛かりで商業的な公演のみならず、先鋭的な作品においても、海外との接点を持つ機会が増えてきています。そうした国際協働の現場で、舞台技術者は、どのようにその役割を果たしていくことができるのでしょうか。・・・言葉や文化を共有しない相手/仲間と、どのようにして協働作業を進め、信頼関係を築いていくのか/いけるのか。第一部では、多様な国際協働において、どのようなコミュニケーションが必要とされるのか、その課題と可能性について、多くの経験を持つパネリストと考えていきます。第二部では、招聘公演や海外公演を行う際に必ず話題にあがる「テクニカルライダー」について、具体的な事例を参照しながら、その目的や、内容、関連する作業や、携わる人たちなどについて、紐解きます。国際協働に関わる、また関心のある舞台技術者、制作者の参加を広く募ります。
【対象】
舞台技術スタッフとして活動されている方(所属問わず)
劇場・実演団体等の管理運営業務・企画制作等の職務にある方で、舞台技術の知識を必要とする方
【参加費】
PROGRAM Aの講座については、1,000円/「仮設リギング ワークショップ」は、2,000円。それぞれ、当日会場で現金にて申し受けます。PROGRAM Bは、無料です。
【定員】
PROGRAM Aの講座については、50名/「仮設リギング ワークショップ」は、20名
各日とも、定員になり次第締め切ります。
【お申込み方法】
① 各日それぞれ募集します。② 先着順にて受付けます。
(メールまたはFAXで下記の【必要事項】をお送りください。)
・メール:oubo@kanagawa-af.org (件名に 舞台技術講座応募 とお書きください)
・FAX 045-633-6529
【必要事項】(FAXの場合は書式は問いません)
① 氏名(フリガナ)
② 勤務先・学校名
③ 職種・専攻
④ 連絡先TELとメールアドレス
⑤ 参加希望日
⑥ 舞台技術の経験の詳細もしくは現在の職務、参加理由
※お預かりした情報は本事業以外の目的で使用しません。
※チラシのダウンロードはこちらから
【プログラム内容】
▽PROGRAM A
◆7月31日(日)11:00-18:00
「仮設リギング ワークショップ」
【講師】
江尻 正 (株式会社SKシステム)
チェーンモーターやトラスを使用した仮設吊り物の知識の少ない、若い劇場人のための実践ワークショップ。
1:チェーンモーター、各種吊り具、トラスの基本的な知識を学ぶ/2:実際にチェーンモーターを吊り込む/3:実際にトラスを組み、吊り上げる
これによって、仮設リギングができるようになる、あるいはその資格を得られるわけではありませんが、仮設リギングをおこなう意味、その作業内容、そこに潜む危険を理解する機会として企画します。これを元に、より高いレベルの表現の実現や安全の確保に役立ててください。昨年度に開催し好評を得たワークショップの再登場です。
◆8月8日(月)14:00-17:00
講座「もの(構造物)が壊れるとき、何が起きているのか」
【講師】
中田 琢史 (構造デザイナー、リズムデザイン=モヴ 共同主宰)
木津 潤平 (空間デザイナー、一級建築士、木津潤平建築設計事務所 代表)
舞台上に建てる大道具や、吊りあげるトラスなど、あらゆる構造物は、ひとつひとつの部材、材料の組み合わせで成り立っています。材料によって強度も違い、またその組み合わせによって構造の強度は変わります。選択や設計を間違うと、材料は曲がったり、歪んだり、「変形」して、やがて構造は壊れます。劇場の現場を知る建築家から、材料が「変形」するときに、どんな力が働いているのかを学び、経験則に頼る現場の判断をより的確なものにするヒントを探していきます。
◆8月9日(火)15:00-17:30
講座「レーザー演出を安全におこなう」
【講師】
宮城 正幸 (レーザーアートアンドサイエンス協会会長)
レーザー演出には、その機器の出力に応じた取り扱いのルールがあり、そのルールに則り使用されています。しかし、近年高出力の機器がインターネットなどで容易に入手できるようになり、その危険性や安全な運用の知識がないまま、使用される可能性が生じてきました。レーザー演出に関する安全基準の策定などをおこなっているLASA(レーザーアートアンドサイエンス協会)の宮城正幸氏に、レーザー機器の構造、その危険性と安全に使用するための原則について、実演を交えてお聞きします。(本講座は、資格取得のためのものではありません。)
▽PROGRAM B
◆8月7日(日)14:00-18:00
第一部 パネルディスカッション「舞台技術者の国際協働/通じないのは言葉?それとも?」
【パネリスト】
三浦あさ子(照明デザイナー)
村松厚志(SPAC 創作・技術部主任 )
福田純平(世田谷パブリックシアター プロダクションマネージャー)
西山葉子(国際交流基金)岡村滝尾(制作/株式会社オカムラ&カンパニー)
第二部 「テクニカルライダーって何ですか?」
【講師】
堀内真人(KAAT神奈川芸術劇場 技術監督)ほか
スケジュール
第一部 :パネルディスカッション「舞台技術者の国際協働/通じないのは言葉?それとも?」
第二部 :「テクニカルライダーって何ですか?」
◆7月31日(日)11:00-18:00
「仮設リギング ワークショップ」
◆8月8日(月)14:00-17:00
講座「講座「もの(構造物)が壊れるとき、何が起きているのか」
◆8月9日(火)15:00-17:30
講座「レーザー演出を安全におこなう」