KAAT DANCE SERIES 2018
バレエ・ロレーヌ公演
DANCE DANCE DANCE @YOKOHAMA 2018
- 日時 2018/9/16(日)~2018/9/17(月・祝)
- 会場 ホール
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KAme
先行 2018/5/10(木) - 一般発売 2018/6/3(日)
フランス最高のバレエ団のひとつ、
国立バレエ・ロレーヌによるトリプルビル
ポストモダンダンスの巨匠カニングハム、バレエを脱構築した鬼才フォーサイス、いまヨーロッパで最注目の過激な2人組ベンゴレア/シェニョー。厳密な古典の技術の上から築かれた、アヴァンギャルドな3つのレパートリー。20世紀から21世紀の舞踊の潮流を俯瞰する、バレエファンにも、現代アート好きにもお勧めのプログラム。
上演作品:
「DEVOTED」(2015)
クラブカルチャー、民俗芸能をダンス・アートに混ぜ合わせ、あらゆるタブーに切り込む、いまダンス界で最も熱いアーティストデュオのベンゴレア&シェニョーの振付。バレエの代名詞であるポワント(爪先立ち)技術の刺激的な再解釈が、フィリップ・グラスのミニマルな音楽に溶け合い崇高な次元へ観客を誘う。
「STEPTEXT」(1985)
バレエ/ダンス界に革命をもたらした鬼才フォーサイスの初期の名作。官能的な弦の調べと、意味をはぎ取られたストイックな動き、時折現れるミステリアスな仕草が混然とし強い印象を生む。
「SOUNDDANCE」(1973)
NYで展開したポストモダンダンスの巨匠カニングハムの代表作の一つ。モダンダンスの感情表現を排除し、音楽と純粋に切り結ぶダンスを追求し、洗練させたカニングハムのスタイルを示す作品。
出演:バレエ・ロレーヌ
国立振付センターバレエ・ロレーヌ
Centre Choregraphique National – Ballet de Lorraine
1968年北仏アミアンで設立されたフランス発の現代作品上演を専門とするバレエ団であったバレエ・テアトル・コンタンポランが1987年ナンシーに移転、バレエ・フランセ・ナンシー、国立ナンシーロレーヌ・バレエの改称を経て、1999年国立振付センター(CCN)加入時から現名称。2011年に芸術監督に就任したピーター・ヤコブソンはスウェーデン出身で、元スウェーデン王立バレエ団芸術監督。ダンサー時代に英国でクラシックを、NYでとワイラ・サープ、マース・カニングハム等ポストモダンを踊った経験を活かし、20世紀バレエの歴史的作品から現代の実験作まで魅力的なプログラムを提案している。26人のダンサーは賢固なバレエ技術を有し、日本人も活躍している。
各作品の振付家と関わりのある日本のアーティストよりコメントを頂きました!
<DEVOTED>
■広崎うらん(コレオグラファー・演出家)
彼らは踊りというものに崇高なスピリットを持ち、戒めをもって少しでもある領域へ近づこうとしているように感じる。クラブカルチャーやアンダーグラウンドの中で人間が求める一種の陶酔感、甘美な苦しみに至るまでの凄まじくストイックなダンスへの崇拝。根源的な欲求と裏腹の肉体的苦痛を、時代を超えて模索し、捧げているかの儀式。レディガガのようなサービス精神を持ち、アヴァンギャルドに芸術の波に乗る彼らの作品は体感すべきひとつの『今』なのだろう。
<プロフィール>
蜷川幸雄、ジョン・ケアードなどの演劇性の高い舞台に数多く携わり、演劇、ミュージカル、コンサート、オペラ、TVなど多彩なフィールドでコレオグラファー、また演出家として活躍。ダンスパフォーマンス“REVO”主宰。NHKファンタジー大河『精霊の守り人』では全編にわたり所作と踊りのクリエイションを担当。
http://uran-revo.com
■川村美紀子
© K.Kajiyama
淡々と中指を立て続けている、というのが彼らの第一印象だ。2014年秋「TWERK ダンス・イン・クラブナイト」(※1)で売られた合法的な喧嘩。同時開催されたワークショップでは、鳴り止まない爆音にうろたえながら、真顔で腰をふり続ける日本人ダンサーたちがいた。そしてレッスンを中断し、デモの準備にのぞむ彼らをパリで見かけたのは数年後。黒いスプレーでベトベトに汚れたその指先は、エレガントそのものだった。健闘を祈る。
※1『altered natives’Say Yes To Another Excess-TWERKダンス・イン・クラブナイト』DanceNew Air 2014 においての上演 http://dancenewair.tokyo/dna2014/program0108
<プロフィール>
1990年生まれ。「どこからかの惑星から落下してきたようなダンス界のアンファン・テリブル」(Dance New Air 2014/石井達朗氏)とも紹介されるその活動は、劇場にとどまらず、屋外やライブイベントでのパフォーマンス、自作品の音源・映像制作、レース編みなど多彩に展開。http://kawamuramikiko.com
<STEPTEXT>
安藤洋子(ダンサー・振付家)
フォーサイス作品は、踊る側にも観る側にも安易な心地よさは与えてはくれません。
作品の中でのダンサーは思考も含めた身体が安定したとたんに、いくら激しく高度なテクニックを持って動いたとしても観客の意識から消し去られます。
その残酷さを直視した者のみが常にスリリングであることを楽しみ、強烈に生きる瞬間を観客の脳裏に焼き付けながら無意識的感覚を深く抉ることを共有できるのだと思います。
フォーサイス作品は今なお生きているのか?
目撃あれ!
<プロフィール>
木佐貫邦子に師事。2001年、鬼才の振付家ウィリアム・フォーサイスの目に留まりフランクフルトバレエ団(05年以降はThe Forsythe Company)に初のアジア人として入団を果たす。2015年のカンパニー解散までソリストとしてフォーサイスと共に新作クリエーションを行い、旧新作合わせて40作品を踊り、世界各国の舞台で活躍。現在はフリーランスとして活動中。
8月9日からは東京でイデビアンクルーに10年ぶりにゲスト出演する。
島地保武(ダンサー・演出 振付家)
ストリートダンスをやっていた僕が20代でフォーサイス作品に最初に出会ったとき、すごい衝撃を受け、これまでのバレエに対する考え方が変わりました。実際に彼の作品で踊るようになりましたが、常にスリリングで、ダンサーの身体の可能性を引き出してくれる現場でした。ヒップホップ的な要素もあって、よく「クラブで踊るフィーリングを忘れるな」ということを言われました。「バレエ」だと決めつけずに、まずは観ていただきたい。きっと、もっといろいろなことが知りたくなると思います。
<プロフィール>
2004~06年Noism、2006~15年ザ・フォーサイス・カンパニー(フランクフルト)に所属しメインパートを踊る。13年に酒井はなとのユニットAltneuを結成。インスタレーション作品やさまざまなジャンルのアーティストやダンサーとのコラボレーション等、多岐にわたって意欲的に活動している。8月~9月はKAAT製作「不思議の国のアリス」で全国17都市巡演中。11月には、KAAT EXHIBITIONでさわひらきとのコラボレーションを予定。
一柳慧(作曲家、ピアニスト)
(C)Koh+Okabe
カニングハムという人は、本当の意味での“モダンダンスの先鋭”であったと思っています。当時はまだストーリー性のあるバレエが主流だった中、彼は“身体”による表現に目を向けていて、非常に軽やかだった。そして、彼の作品は音楽の使い方が非常に特徴的です。普通ならみんなが協力しあって“100%”の作品を目指すところを、彼の創作では、それぞれの分野が無関係に100%のエネルギーでぶつかり合って行く。そんな試みのなかから、とてつもない新しい創造の傑作が生まれるのです。初演から40年以上を経た現代でも、こうして作品が残されていくのは、すばらしいことですね。
<プロフィール>
1933年神戸生まれ。1954年にニューヨークへ留学。ジョン・ケージらと実験的な音楽運動を展開。尾高賞5回、フランス文化勲章、毎日芸術賞、サントリー音楽賞など受賞多数。2008年文化功労者。2017年恩賜賞・日本芸術院賞。2018年ジョン・ケージ賞。
1980年代にはシリーズ「音楽の現在」(神奈川県民ホール)の企画構成・音楽監督をつとめた。2006年オペラ「愛の白夜」、2009年ピアノ協奏曲第4番“JAZZ”、2012年オペラ「ハーメルンの笛吹き男」などを神奈川で初演。2000年4月より神奈川芸術文化財団芸術総監督。
DANCE DANCE DANCE@YOKOHAMA 公式サイトはこちらから
主催:横浜アーツフェスティバル実行委員会、KAAT 神奈川芸術劇場
スケジュール
9.17(月・祝)15:00
※★=託児サービスあり。要予約・有料(マザーズ:0120-788-222)
チケット
当日券 |
9月16日(日)~9月17日(月) 各日15:00開演
【全席指定・税込】 S席:6,000円 A席:5,000円 各公演とも開演1時間前よりホール当日券売場にて販売いたします。 9月16日(日)15:00公演 A席のみ販売いたします。 9月17日(月)15:00公演 S席・A席を販売いたします。 ※未就学児のご入場はご遠慮いただいております。 ※各種割引チケットは前売りのみ。 |
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チケット発売日 |
KAme先行(かながわメンバーズWEB先行販売): 2018/5/10(木) ~ かながわメンバーズ入会はこちら一般:2018/6/3(日) |
チケット料金 |
全席指定・税込
S席6,000円
A席5,000円
U24 3,000円
高校生以下1,000円
シルバー割引5,500円
※U24、高校生以下割引、シルバー割引は6/3よりチケットかながわの電話・窓口で承ります。(前売のみ・枚数限定)
※車イスでご来場の方は事前にチケットかながわにお問合せください。
※未就学児の入場はご遠慮いただいております。託児サービスのある回をご利用ください。
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