KAAT舞台芸術講座竹本駒之助公演レクチャー
『摂州合邦辻』下の巻ノ切「合邦内の段」を読む
- 日時 2016/9/22(木・祝) 10:30 開演 (11:00 開場)
- 会場 ホール
- 一般発売 2016/8/25(木)
本公演をより深くお楽しみいただくために、
公演当日に、開演直前特別レクチャーを開催いたします。
ぜひ、ご参加ください!
講師:神津武男(早稲田大学演劇博物館 招聘研究員)
内容:本公演直前に、『摂州合邦辻』下の巻ノ切「合邦内の段」をより楽しんでいただくために、関連する段・場面の浄瑠璃本の本文を読み、聴きどころをご紹介します。
会場:ホール(ビュッフェ)
▼『摂州合邦辻』下の巻ノ切「合邦内の段」
(せっしゅうがっぽうがつじ げのまきのきり がっぽううちのだん)
能『弱法師』や説経節『しんとく丸』に伝えられた、美少年・俊徳丸の受苦と再生の物語。1773年2月・大坂北堀江市之側芝居で初演された、人形浄瑠璃の作品。時代物としては短編で、上下二巻から成る。下の巻の切「合邦内」は、物語全体の終局部分。「合邦内」の初演者は、初演劇団の主宰者・紋下太夫である2代豊竹此太夫。初演で絶えた本曲を、1792年11月・大坂道頓堀東芝居で19年振りに再演したのは2代竹本綱太夫(通称・猪熊)であった。2代綱太夫は、豊竹座の初演作品でかつ上演の絶えた曲を、付け物・一幕物の小品として復活させることに取り組んだひとで、「 合邦内」はその最初の試みであった。同様の活動のひとつに1797年改題『中将姫古跡之松』(原題は1740年初演『鶊山姫舎松』)があるが、ともに説経節の作品世界に取材すること、「親子の深刻な断絶と和解」を主題とする点が共通する。
▼あらすじ
玉手御前の厳父・合邦は、もとは鎌倉幕府の大名。合邦の父は「青砥左衛門藤綱」という清廉潔白で知られた伝説上の人物で、名君・北条時頼の引き立てによって立身したひと。しかし合邦は浪人して失意の中に、娘・辻を設ける。河内の大名・高安左衛門通俊は老人ながら、正妻を失ったのち、腰元奉公していた辻を後妻 に迎え、名を玉手御前と改めさせる。通俊の老衰に伴い家督相続が問題となり、兄・次郎丸は妾の子、弟・俊徳丸は正妻の子という出自に従い、俊徳丸が嫡子と定まる。次郎丸は俊徳丸殺害を企てるが、密談の内容を玉手御前に立ち聞きされる(物語開幕直前の状況)。兄弟と同年代の玉手御前は、しかしふたりの〈母〉としての義理を全うし、かつ兄による弟殺害を未然に防ぐという至難の課題に孤独に立ち向かう。前年11月下旬、玉手御前は俊徳丸に不義の恋をしかけて家出させ、2月の春分「彼岸の中日」に「合邦内」で再会する。合邦の激しい倫理的追及の前に、反証の余地無しと思われた玉手御前が鮮やかに応酬して、さらに不治の病に冒された俊徳丸を身をなげうって救う。
スケジュール
※開場:10:30
会場:ホール(ビュッフェ)
チケット
当日券 |
当日券あり。10:30より、6F受付にて販売予定。
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チケット発売日 |
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一般:2016/8/25(木) |
チケット料金 |
1000円(全席自由)
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