KAAT×五大路子 新作
『ニッポニアニッポン～横浜・長谷川伸・瞼の母～』

【いよいよ開幕！チケットのご予約はお早めに】

ＫＡＡＴにて長期間稽古を続けてきた本作も、５月３０日（金）19:00のプレビュー公演をもって開幕いたします。
各公演前売りチケットはチケットかながわにて予約受付中ですのでぜひ御早目にお求めください。
当日券は各公演の開演1時間前から、ＫＡＡＴ５階・大スタジオ当日券売り場にて販売いたします。

※６月１日（日）14：00の前売チケットは完売いたしました。
当日券は若干枚数販売予定です。

五大路子、KAATに初登場！
KAATが神奈川県立の劇場として横浜にオープンして４年、開港155年となる今年、“横浜”に、改めて焦点をあて、新作を上演いたします。テーマとしたのは、横浜出身の小説家・劇作家で今年生誕130年となる長谷川伸。横浜で生まれ育ち、『横浜ローザ』をはじめ地域に根ざした舞台活動を続けている五大路子は、新国劇出身で、自らの主宰する横浜夢座でもとりあげ、第46回長谷川伸賞を受賞しています。脚本は、新派の座付作家で、新橋演舞場や日生劇場の作品から歌舞伎の新作まで、広く活躍している齋藤雅文。演出には、演劇集団MODEを主宰し独自の手法で活動を続ける一方で、近畿大学教授として若手の育成にも尽力している松本修。三者とも初顔合わせでのKAAT初登場となりますが、同じ演劇界にいながら、それぞれ異なる演劇シーンで活躍してきたスタッフ・キャストがKAATに集結し、横浜を舞台に創り上げる新作に、ぜひご期待ください。

新作『ニッポニアニッポンについて』
「ニッポニアニッポン」とは、絶滅危惧種である日本固有の鳥・朱鷺の学名です。“長谷川伸”は『瞼の母』『一本刀土俵入り』等、誰もが内容は知らなくてもタイトルだけは知っているほど、舞台や映画で繰り返し上演され、愛されてきた作品を書いた作家です。開港直後の活気あふれる横浜に生まれ、家が傾き一家離散となる中、自らは学校も行けずドックの小僧として働きに出ますが、独学で文字を覚え、やがて新聞記者を経て作家となりました。彼の作品には、女郎ややくざ者、社会の枠組みからはみ出してしまった人々が、負い目を背負いながらも懸命に生きていく姿が描かれます。開港後、西洋の思想が浸透し近代化へと疾走していく中で、日本人は、古くから持ち続けてきた固有の精神を少しずつ失いつつあったのではないでしょうか。そして長谷川伸の作品の中で懸命に生きる人々の姿は、どこか今の私たちにもつながります。 それは今、朱鷺が環境の変化に順応せずに絶滅の危機へとむかっている姿にも…。 長谷川伸が描き続けた日本人の姿。 それは、義理と人情を重んじ、折り目正しく過去と向き合い、小さき者、弱き者にもやさしいまなざしを向ける、日本人が本来持っている「美しい愛しい日本人の魂」 だったのではないでしょうか。「ニッポニアニッポン～横浜・長谷川伸・瞼の母～」は、 「愛しき日本人」を追い求めた長谷川伸へのオマージュです。

【出演】
 五大 路子
 大沢健
 吉野実紗
 原康義

アンサンブル ： 池谷尚史  小谷真一  前東美菜子

脚 本： 齋藤 雅文
演 出： 松本 修

美 術： 乗峯 雅寛
照 明： 大石 真一郎(KAAT)
音 響： 徳久 礼子(KAAT)
衣 裳： 阿部 朱美
演出助手： 村野 玲子
舞台監督： 北林 勇人 (ニケステージワークス)

プロダクション･マネジャー： 山本 園子(KAAT)
プロデューサー： 林 美佐(KAAT)

主催：KAAT神奈川芸術劇場

芸術文化振興基金助成事業
Y155（横浜セントラルタウンフェスティバル）参加事業