音で観るダンスのワークインプログレス
- 日時 2018/5/27(日) 13:00 開演
- 会場 アトリエ
視覚に障害のある人たちが芸術を楽しむために、音により視覚情報を補助する「音声ガイド」。
音声ガイドは、視覚情報を音で置き換えることで、鑑賞する人の頭の中にさまざまなイメージを浮かび上がらせる手法です。そんな音声ガイドをダンスという身体表現につけるとしたら、視覚の有無を超えて、ダンスの新しい見方にもつながるのではないか、という試みです。
昨年始まったこのプロジェクトでは、3種の音声ガイドと共にダンスを観るという上演を行いました。今年も新たな音声ガイドの制作を行いながら、改めて音声ガイドとは何か、そして音で観る世界について深く探っていくセッションと研究会を行います。
セッション1 -音で観ること、目で聴くこと—
音声ガイドは視覚情報を音で置き換える手法ですが、視覚情報を言葉に変換する作業は、必ずしも起こっている出来事を伝えるだけで良いとは限りません。晴眼者は、視覚情報を通して、言葉にしづらい表情の変化やふとした仕草などを読み取って、意思疎通を図っています。視覚が伝える複雑な情報のどの部分を切り取るかで、伝わる世界が変わってしまうのです。一方、ろう者の人たちはどのように視覚情報を受け取り、音ではない方法で共有しているのでしょうか。本講座は、音声ガイドが普及する映画の世界での音声ガイドの基本を共有すると共に、音からイメージを構築する視覚障害者と、視覚から手話という身体表現を構築するろう者との対話を通して、音声ガイドの可能性を模索していきます。
日時:2018年5月27日(日)13:00-16:00
会場:KAAT神奈川芸術劇場
参加費:無料(手話通訳付き)
定員:20名(先着順・要事前予約)
講師:平塚千穂子(バリアフリー映画鑑賞団体シティライツ代表)
ゲスト:牧原依里(映画監督・『東京ろう映画祭』ディレクター)
岡野宏治(「音で観るダンスのワークインプログレス」
2017年度研究会モニター)
モデレーター:田中みゆき(キュレーター、本プロジェクト企画)
平塚千穂子(ひらつか・ちほこ)
早稲田大学教育学部教育学科卒業後、飲食店や映画館に勤務。2001年にバリアフリー映画鑑賞推進団体シティ・ライツを設立し、映画館「早稲田松竹」を退職。以後、視覚障害者の映画鑑賞環境づくりに従事。2003年第37回NHK障害福祉賞優秀賞受賞。2016年9月日本初のユニバーサルシアターCINEMA Chupki TABATA設立。その功績が讃えられ、第24回 ヘレンケラー・サリバン賞を受賞。
牧原依里(まきはら・えり)
映画監督。1986年生まれ。聾の両親を持つ。小学2年まで聾学校に通い、小学3年から普通学校に通う。大正大学で臨床心理学を専攻。会社に勤めながら映画制作を行っている。2013年ニューシネマワークショップ受講。2014年Movie-High14『今、僕は死ぬことにした』(短編映画)上映。2016年に全編無音の中編映画『LISTEN リッスン』を公開。『東京ろう映画祭』のディレクターも務める。
岡野宏治(おかのこうじ)
鍼灸・マッサージ師。網膜色素変性症により30代から徐々に視力を失い、2006年3月より盲導犬ユーザーとなり、同年治療院『大泉あんしん館』を開業。2015年より、現代の人間があまり使っていない五感以外の感覚を使って日常生活を豊かにするためのワークショップを行なっている。
田中みゆき(たなか・みゆき)
アートセンターにて展覧会や公演などの企画に携わったのち、フリーランス。障害を「世界を新しく捉え直す視点」として活動を展開。主な仕事に『義足のファッションションショー』『otto & orabu×高木正勝 LIVE at Miraikan』(共に2014年、日本科学未来館)、『障害xパフォーミングアーツ特集 “dialogue without vision”』(2016 年、国際交流基金)など。現在は映画『ナイトクルージング』制作中。
【参加方法】
5/10(木)10:00より、メールにて受付いたします。
※1通につき1名まで。
※介助者有の場合はご本人+介助者 計2名まで
oubo@kanagawa-af.orgに件名を「音声ガイド セッション1申し込み」として
1.氏名(フリガナ)
2.メールアドレス(oubo@kanagawa-af.orgからのメールを受信できるように設定ください)
3.電話番号(携帯番号でも可)
4.住所(市区町村まで)
5.介助者の同伴の有無
を記入の上、お送りください。
*定員になり次第、締切させていただきます。
*個人情報は本事業に関するご連絡および今後の催事のご案内以外には使用いたしません。
研究会メンバー募集
9月17日(日)に開催を予定しているトーク&上演で使用する新しい音声ガイドを作る研究会を発足します。有識者を招きながら、4回の研究会を経て、ひとつの音声ガイドを作っていきます。(開催予定日:7月毎週木曜18:30〜21:30)
主催:KAAT神奈川芸術劇場
助成:文化庁文化芸術振興費補助金
(劇場・音楽堂等機能強化推進事業)
独立行政法人日本芸術文化振興会
問い合わせ先:KAAT神奈川芸術劇場
TEL. 045-633-6500(代表)FAX.045-681-1691
「音で観るダンスのワークインプログレス」ウェブサイト
チケット
チケット料金 |
無料(要事前予約・参加方法を参照)
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