ファビアン・プリオヴィル「JAILBREAK MIND」
- 日時 2011/6/22(水)~2011/6/23(木)
- 会場 大スタジオ
- 一般発売 2011/5/17(火)
ファビアン・プリオヴィル「Jailbreak Mind」
ファビアン・プリオヴィル
アンジェの国立現代ダンスセンターでダンスを学ぶ。 La La La Human Steps、ピナ・バウシュ・ヴッパタール舞踊団などを経てデュッセルドルフを拠点にフリーで活動している。2008年、高崎のバレエ・ノアの女子高生たちと作り上げた『紙ひこうき』により、日本でも注目を浴びた。同作品は2008年、ピナ・バウシュ国際ダンスフェスティバルに招聘されて、ドイツでも大きな反響を呼んだ。
"Jailbreak Mind“ はファビアン・プリオヴィルが自らの振付で踊る初めてのソロ・ダンス作品。リアルとヴァーチャルの間を揺れ動き、引き裂かれる屈折した現代人の心理が、ダンスと映像によってほとんど痛みを伴うほどのリアリティーをもって鮮烈に可視化されている。
"Jailbreak Mind" のジェイルブレイクとはもともと「脱獄」を意味する英語だが、コンピュータ用語としてはPCの制限を不法に取り外してソフトウェアにアクセスをすることとで、ここではその心理を指している。そして作品に用いられる映像のバックグラウンドが、「グランド・セフト・オート」というアメリカのコンピューターゲームだ。
このゲームは犯罪者の逃亡を追体験するものだが、単なる逃避行ではなく、リアルな情景描写に複雑なシチュエーションが展開し、さまざまな人間が立ち現れてはストーリーに影響を及ぼすなど、犯罪者の頭の中をのぞきこむような、徐々にその心理と一体化するような感覚をもたらすゲームで、世界でも大ヒットしている。
ダンス作品 "Jailbreak Mind" では、見る者はこのゲームの映像のように、そこに繰り広げられる暴力シーンを傍観しているが、リアルとヴァーチャルが交錯するなかで、いつしかその犯罪者の心理に自分を重ね合わせ、あるときは犠牲者と自分とが混然となり、陶酔と恐怖に満ちた矛盾した感情世界を体感することになる。内側と外側に引き裂かれた心のインタラクティブな絡み合いが現実感を失わせ、それがプリオヴィルのダンスのスタイルとなってこの作品を特徴づけている。
作品の背景にあるのが秋葉原の無差別殺人事件だ。この事件を知ったプリオヴィルは、このコンピューターゲームを通して殺戮を犯した男の心理に迫り、その感覚を抽象的に呈示してみせた。
これをさらに音楽と映像で先鋭化させたのが、ケルンの音楽家フランク・シュルテとビデオアーティストのウリ・ジックである。
音楽/フランク・シュルテ
映像/ウリ・ジック
照明/トビアス・ハイデ ドラマトゥルク、シュテファン・シュヴァルツ
共同制作/tanzhaus nrw (デュッセルドルフ)、Trafó (ブダペスト)
助 成/NRW Kulturstiftung、NRW Landesbüro freie Kultur、ファン・メーテレン財団
主催/読売新聞社、東京・横浜日仏学院、東京ドイツ文化センター
助成/フランス・ドイツ基金
協賛/プジョー、ANA、TV5MONDE、ダイワロイネットホテルズ
助成/笹川日仏財団、(財)アサヒビール芸術文化財団
協力/ガイアデイズファンクションバンド
提携/神奈川芸術劇場(指定管理者:公益財団法人神奈川芸術文化財団)
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【関連企画】
Artist Method YOKOHAMA
日程:6/29(水)〜7/3(日)
◎ファビアン・プリオヴィルによる「コンテンポラリー・クリエーション」
ダンスと演劇の境界を越えた芸術様式「タンツ・テアター」の手法で、創造的アプローチするワークショップ。
◎坂東祐子によるフロア・バー「バー・アスティエ」のワークショップ
主催:ガイアデイズファンクションバンド
http://www.gaiadaysfunctionband.com/artistmethod/2011YOKOHAMA/index.html
コンセプト・振付・ダンス/ファビアン・プリオヴィル
音楽/フランク・シュルテ
映像/ウリ・ジック
照明/トビアス・ハイデ ドラマトゥルク、シュテファン・シュヴァルツ
スケジュール
6/23(木) 19:30
※開場は開演の30分前
※22日は公演後にアフタートーク有り
チケット
チケット発売日 |
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一般:2011/5/17(火) |
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チケット料金 |
一般 3,000円
(学生・日仏会員・ドイツ文化センター会員2,500円)
※日仏学院、ドイツ文化センターで学生証・会員証・受講証をご提示のうえ、現金でお買い求めください。
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