KAAT舞台芸術講座竹本駒之助公演レクチャー
「浄瑠璃本『鎌倉三代記』を読む」
- 日時 2015/10/31(土)~2015/11/1(日) 11:00 開演 (10:30 開場)
- 会場 ホール
- 一般発売 2015/9/19(土)
本公演をより深くお楽しみいただくために、
公演当日に、開演直前特別レクチャーを開催いたします。
ぜひ、ご参加ください!
講師:神津武男(早稲田大学演劇博物館 招聘研究員)
内容:「鎌倉三代記」八ツ目切「三浦別の段」の物語を、三浦之助義村・時姫・佐々木四郎左衛門高綱の主要な登場人物3人の視点から解き明かします。本公演直前にをより楽しんでいただくために、関連する別な段・場面の浄瑠璃本の本文をご紹介します。
会場:ホール(ビュッフェ)
▼『鎌倉三代記 』八ツ目切「三浦別の段」
(かまくらさんだいき みうらわかれのだん)
豊臣家と徳川家の最後の決戦「大坂夏の陣」(1615年4~5月)を脚色した人形浄瑠璃の作品。作者近松半二。原題は1770年大坂道頓堀竹本座『太平頭鍪飾(たいへいかぶとのかざり)』で、これは初演興行途中で上演禁止となります。11年後、江戸で『鎌倉三代記』と改題再演されて、こんにちに伝わります。豊臣方で活躍した実在のふたりの英雄、木村重成と真田幸村の戦死を、劇中では、三浦之助義村という美少年の最期に象徴させた点に、作者近松半二の工夫があります。「大坂冬の陣」(1614年11~12月)を脚色した1769年初演『近江源氏先陣館』が前編で、その後編が『太平頭鍪飾』『鎌倉三代記』です。大坂冬の陣・大坂夏の陣を描いた軍記を「難波戦記(なんばせんき)」と呼びます。大坂夏の陣から400年 という記念すべき年に、「難波戦記」物の浄瑠璃本の最高峰『鎌倉三代記』を取り上げます。
▼あらすじ
舞台は、近江国絹川村(琵琶湖西岸・堅田の南)の、三浦之助の母の住家。時は、京方(史実の大坂方)の 落城も明日に迫った、その前夜。北条時政(史実の徳川家康)の娘・時姫(史実の孫・千姫)は、敵方の武将三浦之助を慕い、三浦之助の母を献身的に看病して、父時政の元へは帰りません。「将軍家の娘をいかに安全に救い出すか」が、鎌倉方(史実の関東方)の喫緊の課題です。京方の総大将・佐々木高綱(史実の真田幸村)は、百姓・安達藤三郎(木村重成の首を討った史実の安藤長三郎)になりすまし、時政に近付き、時姫の迎えの役を請い受けます(史実の坂崎出羽守直盛の任務)。「三浦別の段」は、三浦之助がなぜか若宮口(史実の若江村)の戦場から駆け戻るところから始まります。兜に焚きしめられた名香から、時姫は三浦之助の戦死の決意を悟り、せめて今夜だけは一緒に居て欲しいと懇願しますが、拒絶されます。絶望して自害しようとする時姫に、三浦之助は夫婦となる条件として「父・時政を殺害せよ」と命じます。高綱は時姫を伴い帰り、同時に三浦之助へ明日の計略を伝えるために、彼を呼び戻していたのでした。三浦之助は母・時姫・高綱と最期の対面を遂げて、決死の戦場へ戻っていくのでした……
チケット
当日券 |
当日券あり。10:30より、6F受付にて販売予定。
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チケット発売日 |
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一般:2015/9/19(土) |
チケット料金 |
1000円(全席自由)
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